今回は「スピーキング編全体の構成と概要」をお伝えできればと思っています。早速ですが、今回の講座は下記5つの内容で構成しています。
それでは、具体的にお話していきます。
留学当初の僕の英語力は本当に壊滅的でした。当時の僕はどんな状態だったかというと、
「英語力を理解するための英語力」が無かったので、留学を開始してから英語力が伸び始めるまでにものすごく時間がかかってしまいました。感覚としては3ヶ月分くらいは無駄にしてしまったと感じています。もっと早くから土台を整えておけばお金も時間も節約でき、留学先でしかできない経験を全力で楽しめていたんじゃないかな、、、と思います。
ただ、結果的には先ほどの状態から半年後、つまり、留学を開始してから半年後にオーストラリアの「メルボルン大学」に進学し、無事卒業することができました。スタート地点は人それぞれですし、悩んでることや英語に関する課題も異なりますが「この状態からでも英語を話せるようになる!」ので現状どういう状態だとしても諦めないで欲しいなと思ってます!
「いきなりスピーキングやるんですか?」と疑問に思うかもしれませんが、英語力が本当に壊滅的な状態からスタートした僕の経験上、絶対的に「スピーキング」からスタートした方が良いと考えています!その理由は主に3つあります。
1つ目の理由は、留学などの実践で求められる英語力は主に「スピーキング」と「リスニング」ということです。これは想像しやすいと思うのですが、留学先では自分の知らない土地で、自分のことを誰も知らない状況で生活しなければならないので、相手の英語を適切に理解し、自分の思いや考えを的確な英語で伝える能力が必須になります。僕は英語力がほぼゼロのまま留学したのですが、引っ越しの際に配管工に電話したら相手の話が全く聞き取れず、一生「YES」を連呼してたんですね。そしたら最終的に配管工は来てくれなくて、結局真冬に冷水シャワー浴びることになりました。これは極端かもしれませんが、要は「英語が聞けない、話せない」という状態だとこのようなあらぬ事態が起きやすいのです。
また、海外大への進学を狙っている場合は、TOEFLやIELTS等の試験でリーディングやライティングが必要になる上に、入学後も膨大な予習リーディングや、「アサイメント」というレポートやエッセイを書かなければならず読み書きの能力はかなり求められます。海外大の授業についていけるかどうかも「スピーキング力」に依存するところが大きいです。スピーキング力があれば議論に積極的に参加できますし、何か分からないところがあれば友達に質問できたりと、海外大ですごく生きやすくなるんですよね。友達も作りやすく、留学先での選択肢もかなり増えるので「スピーキング力の向上」は積極的に進めた方が良いと思っています。
2つ目のスピーキングから始めるべき理由が、「スピーキング力が向上すると、その他英語技能も圧倒的に向上するから」です。
意外と見落とされがちなのですが、実際に自分で話せることは書くことができ、自分の口で発音できることは耳でも聞くことができます。これは英語の音が脳に刷り込まれていなければ適切に発音することはできないからです。また、スピーキングへの取り組みによってリスニングが向上すると、リーディング力も同時に飛躍します。英文を読む時は心の中で暗唱してると思うのですが、その時に脳内で音に変換して理解しています。つまり、「英語をリスニングして理解するプロセス」と「英語を読んで理解するプロセス」は脳の中では同じということです。
まとめると、スピーキングを向上させることで「ライティング」も「リスニング」も「リーディング」も、「全ての英語技能」をグッと伸ばすことができるわけです。ちなみにその逆は結構難しくて、リーディングを強化する過程の中でスピーキング力を伸ばすって割と難易度高いんですよね。これは多くの人が経験しているのではないか思っていて、日本人の多くは学校でリーディングをメインに勉強してきたと思います。でも実際に話せる人は本当に少ない、、、。もしこれまでリーディングの勉強だけやってきて今思い通りの英語を話せているのであれば、この講義を聞いていないと思うのです。
僕も受験勉強で必死にリーディング強化してきたつもりでしたが、初めて行ったオーストラリアでは全然話せませんでした、、、。つまりはそういうことなんです。ただただテキスト通りにやっていても話せるようにはならないので「自分の頭で考えたことを」「自分の口で話す」勉強をしていないと結局使える英語は捻り出せないんですよね。例えば、
このような英文を仮に丸暗記したとしても、この英文を使える状況って結構少ないと思うんですよ。つまり、テキストの内容を暗記しても使える場面は限られているので、結局違う場面では英語話せない、という状況になってしまう訳です。要は、これらはテンプレート英語なので、その場の状況に合わせて自分の考えを適切な英語に変換する力が必要で、この能力はリーディングなんかをずっとやってても身に付くものではないのです。スピーキングは「スピーキングを伸ばすための勉強法」が必要であり、その過程でリーディングなど、その他全技能を伸ばせるのでものすごく効率的です。
スピーキングを先にやるべき理由、最後の3つ目は「自分の弱点を見つけやすい」。
これは2つ目と被る部分なのですが、スピーキングの勉強をやっていると自分の弱点についてすごく明確になりやすいんです。例えば、スピーキングの練習をする時は発音練習も合わせて行うのですが、発音ができないところは「聞くことができない音」なので、つまりはリスニングの弱点でもあるわけです。脳内で英作文する時でも時間がかかっている部分ほどその文法項目が弱い、ということになるので、そこを重点的に潰していけば英語力は伸ばしていきやすいですよね。PDCAを回しやすいというか、自分の苦手な部分を重点的に改善しながら勉強を進められるので無駄な勉強が圧倒的に減ります。苦手部分を重点的に潰して効率的に勉強するので、英語力の成長スピードもすごく早くなります。
この講座に参加されているあなたにはできるだけ最短で英語力を身に付けてほしいので、できるだけ動画1つ1つを順番に見て行ってほしいなと思ってます!
突然ですが、僕の考える「英語ペラペラ」とは、次のことができるようになることです。
「英語を話せるようになりたいな」と漠然と考えたことはきっとあると思いますし、今この講座を受けているということは少なからず英語をペラペラになりたい人だと思います。僕も留学前はこの「英語ペラペラの状態」を深く考えたことはなく、とりあえず単語を暗記して、難しそうな文法を覚えて、英語をひたすら聴きまくったら英語は話せるようになるものだ、と思い込んでました。もしこのやり方が正しくて英語を話せるようになるのだとしたら、日本人の大半の人は英語がすでに話せているはずですよね、、、。
つまり、学校で習ってきたような暗記や文法理解だけでは英語は話せるようにならない、ということです。じゃあどうすれば話せるようになるのか?ってところが気になると思います。
僕の経験上、英語が話せるようになるためには次のような3つの力が大枠必要になります。
日本語の時もそうですが、何かを話し始める時って、必ず話すための内容が必要になります。
例えば、僕法律のことってほぼ何もわからないんですけど、その状態で法律について話せって言われても何も語れないと思うんですね。なぜなら何も知らないからです。英語も同じように、頭の中にないものは話すことができないので、まずは伝えたい内容をまとめることが必要になるんです。そしてその内容を適切な英文に変換できなければ言葉にすることができないので、つまりは脳内での瞬間的な英作文が必要になります。慣れてくると英文そのものを頭の中で作ってる感覚はなくなってきて、英語をそのまま英語として理解して英語が英語として出てくる、みたいな状態になってきます。
その状態を目指す方法については、スピーキングセクションの後半でお伝えするので、ぜひ実践してみてください。
そして最後に必要なのが、脳内で作った英作文を適切な英語の音で発音すること。仮に英文を作れたとしても、相手の知らない英語で発音されたら流石に理解できないですよね。例えば、僕の地元長崎でばあちゃんの地元とか方言が結構強いんですけど、割と何言ってるかわからないです。言葉そのものが違うから理解できないって時もありますが、標準語と言われる日本語の音とかリズムとかが大きく違うことも理解しづらい原因だと思います。
なので発音とかって英語の勉強では後回しにしがちですけど、発音能力も含めてスピーキング力なので、ここも徹底的に鍛えていく必要があります。一応この3つが英語を話す時の大枠の流れなんですけど、もっと細かくすると以下8つまで分解することができます。
この8つの流れをスムーズに行うことができれば、自分の考えや想いを英語として自由に話すことができるようになります。特に二番目以降が具体的な英語能力になるわけなんですけど、つまりは7つのことができるようになる構成でスピーキングセクションを組んでいます。繰り返しになりますが、できるだけ1つ1つの動画を順番に見ていってもらえると、英語力はより早く身につくんじゃないかなと思います。
このスピーキング編は大きく2部構成になってます。1つ目が「脳内瞬間英作文編」。2つ目が「英語の音の獲得編」。
繰り返しになりますが、「英語がペラペラ話せる」というのは、「自分が考えていることを脳内で瞬時に英作文して、それを適切な英語の音で伝えること」です。つまり、「脳内で瞬時に英作文する力」と、「その英文を適切な発音で届ける力」。この2つの力があって初めて英語が話せる能力になります。
英作文できるようになるためには少なくとも中学レベルの基礎英語が必要になるのですが、「もし中学レベルでもやばいです、、、」という場合でも、「効率的な単語暗記法」や「最短で英文法を覚える方法」は個別のセクションで詳しくお伝えするので安心してください。基礎英語があれば英作文を作る力は十分にあるので、あとは「どうすれば英作文を瞬時に作ることができるかのか」「どのようにして正しく英語を届けるか」ということだけになります。「英作文」と聞くと難しく感じるかもしれませんが、留学先とかで実践で使うパターンは結構決まってるので、それさえ使いこなすことができれば誰でも簡単に作れるようになります。
発音についても「7つのステップ」を踏んでいくことで、綺麗な発音に矯正していくことができます。僕がゼロベースから実際にやってきて、本当に重要な部分のみをシンプルな形でまとめているので、「英語を勉強し始めたばかりだよ」という場合でもすごく分かりやすい内容になっていると思います。
もし分からないことがある場合はそのままにせず、僕の方に連絡してください。何らかの形でお答えします。自分の学んだことのアウトプットにもなるので、ぜひぜひ送ってください!
最後に、「英語を話す前に必要な大前提」が4つあるので、そちらについてご共有したいなと思ってます。
英語と日本語は真反対の言語だと言われてます。特に文法に関しては非常に差があり、日本語は「SOV(主語+目的語+動詞)」という語順によって文章が構成されるのが基本ですが、英語の場合は「SVO(主語+動詞+目的語)」という語順によって、基本的に文章が作られます。例えば、
日本語の場合は最後まで聞かなければ、「英語の勉強が好きなのか・嫌いなのかどうか」がわかりません。一方、英語では「私は好きだ」という主張を真っ先にしていて、重要な部分が文章の早い段階で明確にされています。また、日本語は語順が変わっても意味を理解できますが、英語の場合、厳密に語順が決められています。その順番が変わると意味そのものも変わってしまう場合もあり、こういった点も大きく異なります。つまり日本語の感覚で英語を話そうとすると変な英文になりがちです。英語を話す時の流れの図を思い出して欲しいのですが、「言いたいことを英語に変換する」の部分に日本語が入るイメージなので、話すまでに時間がかかってしまうことになります。要は英語が話しづらくなってしまいます。
ということで、極力日本語の感覚は捨て、英語は英語として理解する必要があります。とは言え、「英語力は母国語の能力に大きく依存する」と言われるくらい、日本語能力の影響を英語力は大きく受けます。日本語力が高い人は英語能力も高くなりやすいですし、実際英語初心者の人は日本語の補助があった方が最初は伸びやすいです。なので最初は英語を話す時に日本語が入ってきてしまっても大丈夫です。無理やり排除しすぎる必要もないです。ただ徐々に、少しずつ日本語で考える癖みたいなものを減らしながら英語は英語で考えていけるよう進んでいきましょう!
英語を英語で考える練習はスピーキングセクションの後半で詳しく解説するので、少しだけお待ち頂けたらと思います。
大前提2つ目は「英語は位置によって役割が異なる」。これさっき説明した部分と被る部分ではあるのですが、英語は「単語が置かれる位置」がすごく大切な言語です。例えば、
この「That blue flower」、使ってる単語は全く同じですが、「文章の中で使われる位置」によってその役割が変わっているのです。つまり、英語を話すためにはこの「位置の入れ替え」というか、使い方が重要になります。実はこの入れ替えパターンは、留学先など実践の場で主に使用されるのは16パターンほどしかないのですが、この位置の入れ替えができるようになると自分の言いたいことや表現できる幅がかなり広がって英語が口からスラスラ出てくるようになるので、ぜひマスターしてもらいたいなと思ってます。
ここはスピーキングセクションの「瞬間英作文編」「名詞化・副詞化パターン攻略」のところで詳しく解説していきます。
大前提3つ目は、「英語を話す時は動詞の時制から決める」。
英語と日本語の違いとしてもう一つ大きな違いがあるとすれば、それは「文章を作る時の順番」かなと思います。学校で英語を習うとき、「まずは主語を決めて、次に動詞を決めて、」といった流れだったと思います。
実際に僕も最初はそのように英文を作ってたんですね。でも今の僕は「まずどの動詞を使うのか」から考え、その次に主語を決めています。これは、「英語は時制がすごく細かい言語」なので、動詞で時制を先に確定させたいからです。「SVOC」などの英語の5文型は習ったと思うのですが、その全てに「動詞」が入ってますよね。「SOC」とかは無いわけです。つまり「動詞は英文のコア」であり、その時制を先に決めてしまうことで英語の間違いをグッと減らすことができ、英作文する時間をかなり短縮できます。
今はあまりピンと来ないかもしれないですが、「英文を瞬間的に作るための7つの黄金ステップ」というセクションで詳しく解説するので、そこで一緒に勉強していきましょう。
大前提の最後は「英語は塊で覚える」。
英語話す時に、「あれ、mentionの後って前置詞何使うんだっけ?」という風になったこと、ないですか?「Mary withだったっけ?Mary 人だったっけ?」という感じです。結構あると思うのですが、これは “英単語だけで” 覚えてしまうから起こることなのですね。
この解決法はとても簡単で、「英語を塊で覚える」、これだけです。日本語で考えるとわかりやすくて、例えば「あそこへ行く」と言いたいときに「 “行く” は場所を表してるから方向を指す “へ” を付けなきゃな」とかいちいち考えてないですよね。「〜へ行く」という一塊で、意識することなく覚えて使っていると思うんです。これで考えることなく話せているのですが、これは英語でも同じでネイティヴは1つ1つ「前置詞付けるかどうか」なんて話してる最中に考えていません。「一塊」として頭に入ってしまっているから、それが自然だから、くらいの考えで付けてるだけなんですよね。
なので僕らが勉強する時も、英単語と前置詞は一塊として覚えてしまうのが1番効率的で、かつ、英文を作る際のミスもかなり減るのでここはぜひ意識して実践してみてください。
前置詞も含めた頻繁に使う表現リストをこの動画の下の方にまとめてあるので、ぜひゲットして通勤・通学中に活用してみてください。
長くなりましたが、スピーキング力を伸ばす上ですごく大切になる部分なので、何回も動画を見返して自分のものにして頂きたいなと思ってます。また、この動画の内容を簡潔にまとめたPDF資料をこの動画の下の方にまとめておくので、ぜひ復習も兼ねて見てみてください。
人ってすぐ忘れてしまうので、できればこの動画が終わった後すぐに見て頂いて今日学んだことやインプットしたことを僕に共有して頂けると嬉しいです。ご自身のアウトプットにもなりますし、僕自身も「もっとこう伝えればわかりやすいかも」みたいな追加教材をお渡しできる可能性がすごく大きくなるので、些細なことでも共有してもらえるとすごく嬉しいです。
それでは次の動画から本格的にスピーキングの勉強法について解説していきます!今回の動画もお疲れ様でした。